選び方のポイント
1.自宅の近くで探す
病気のことなら"何でも""すぐに"相談できる医師が近所にいれば、これほど心強いことはありません。とりわけ、子どもや高齢者のいる家庭、あるいは糖尿病や高血圧症などの生活習慣病を患い、定期的に通院しなければならない人は、通いやすさをポイントに探した方が良いでしょう。
2.相性のよい医師を選ぶ
"何でも""すぐに"相談できることが、かかりつけ医としての重要な条件の一つなので、選ぶ際に医者とあなたとの相性は何よりも大切です。そのためには、実際に診療所に足を運び、自分の目で確かめてみるしか方法はありません。同時に、いったんかかりつけ医を決めたら、あなたも医師との信頼関係を築く努力が必要になってきます。普段の診療を通して、あなたの価値観や人生観を理解してもらいましょう。
3.わかりやすい言葉で説明してくれる医師を選ぶ
説明が難しかったり納得できないと、患者が主体的に治療に関われない上、「こんなはずじゃなかった」といったトラブルの原因にもなりかねません。初診時にこれまでの病歴や家族歴などを詳しく聞いてくれる医師や、データに頼りすぎず患部をきちんと診てくれる医師であれば、患者の健康状態の把握に努めようとする姿勢が伝わり、信頼度が増すのでは。また、患者の言いなりにならず、ダメなものはダメと言えることも大切。優しさと厳しさを兼ね備えた医師が理想的です。
4.患者を抱え込まず、専門医に紹介してくれる医師を選ぶ
かかりつけ医の重要な役割の一つに、精密検査や入院が必要な場合に速やかに専門医に紹介してくれることがあります。そのため、患者を自らの手の内に抱え込むことなく、診断がつかないときは、はっきり「わからない」と言ってくれる医師のほうが安心。また、紹介する際には専門医への紹介状や報告書をきちんと書いてくれるか、カルテのコピーなどを持たせてくれるかどうかも確認しておきたいポイントです。
家族構成に合わせて必要なかかりつけ医を
子どものいる家庭であれば内科を基本に小児科、耳鼻咽喉科に加え、母親の健康をサポートしてくれる産婦人科を選んでおきたいものです。若い女性の独り暮らしであれば、内科よりも産婦人科を基本にするのがよいかもしれません。高齢者世帯の場合は、生活習慣病を抱えている人が多いため、基本的には内科ですが、栄養や運動などの日常生活の指導に力を入れているところを選びたいものです。さらに、往診や在宅医療にも熱心であれば、将来、介護が必要になったときも安心です。また、どの家庭にも歯科のかかりつけ医もいるとよいでしょう。いずれにせよ、年齢や性別、持病によって基本となる診療科は人それぞれ異なってきます。まずは、自分がよく受診する診療科を中心にかかりつけ医を探すことをおすすめします。信頼できるかかりつけ医を見つけて、健康に長生きをしたいですね。