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今月のインタビュー【バックナンバー】

お話をお伺いしたのは…

株式会社 スペック 小林篤司サン

家庭でできる 食中毒の予防

焼肉店でユッケを食べた小学生が死亡した事件は、
皆さん記憶に新しいと思います。原因はO111・O26の
病原性腸内細菌でしたが、夏に向けて家庭でも食中毒の
予防には注意したいものです。

食中毒の予防ポイントは
つけない、増やさない、やっつける!

食中毒イメージ

 だんだんと蒸し暑い日も多くなってきました。7月~8月は、一年のうちでも、特に細菌性の食中毒の発生件数がピークを迎えます。厚生労働省から発表されている食中毒発生状況を見ても、家庭からが第2位となっており、これは過去5年以上変わりません。そこで今回は、食中毒から家族を守るために・家庭でできる食中毒の予防・と題してお話をしていきたいと思います。
食中毒は、病原性のある細菌・ウイルスや有害な物質が付着した食品を食べることで起こります。食中毒を予防するポイントは食中毒菌を「つけない」「増やさない」「やっつける」の3つです。
 「つけない」については手洗いが原則ですが、見落としがちなのが食器です。皿の裏面はしっかり洗っているでしょうか? 「裏面なのに? 」と思われた人は、食器棚を確認ください。皿が平積みになっていませんか? 清潔な表面が、裏面の汚染を受けている残念な例です。
 次に「増やさない」ですが、細菌学では75℃で1分以上加熱すると食中毒リスクは軽減します。そのためカレーなどを作った場合、作りたてが問題になることはほとんどありません。しかし、問題は残ってしまった場合です。保管は冷蔵・冷凍が原則ですが、熱いからといって自然放熱で冷えるのを待っていませんか? これも家庭内でよく見る残念な例です。多くの食中毒菌は15℃~45℃で爆発的に増加していきます。食中毒のリスクを減らすには、氷をいれたタライに塩水を張り、中を混ぜながら鍋ごと一気に冷却してください。食中毒菌の適温帯を短時間で通過させるので増殖する時間を与えません。当然、冷蔵庫に熱いまま入れるのはNGです。長期保管は避け、喫食時は十分加熱してください。よく誤解されますが、冷蔵庫に入れても食中毒菌は増殖します。減ることはありません。
 食中毒は複合的に原因があることが多く、これだけをやれば大丈夫ということではありませんが、厚生労働省HPでも、・家庭でできる食中毒予防の6つのポイント・として、食品の購入から調理、保管までの各シーン毎に詳しく解説されています。大切なご家族の健康を守るため、ぜひ一度ご覧になってみて下さい。

株式会社 スペック 小林篤司サン

”食のお医者さん”をスローガンに、食品衛生コンサルタントとして、検査業務をはじめ、食の安心・安全に対するアドバイスや改善提案を行っている
スペックのCIO:最高情報責任者”食のお医者さん”をスローガンに、食品衛生コンサルタントとして、検査業務をはじめ、食の安心・安全に対するアドバイスや改善提案を行っている
スペックのCIO:最高情報責任者

参考サイト
厚生労働省HP
http://www1.mhlw.go.jp/